大阪府の歴代知事や副知事、職員OBらに退職金の一部返納を求めた橋下徹知事の発言に、元府幹部らからは「知事の気持ちも分からないではない」と肯定的にとらえる意見もある半面、「早急すぎる」と強い反発の声も出るなど、波紋が広がっている。
元副知事経験者(65)は「新しくなった知事がいうこととしては、気持ちは分からないではない」と橋下知事の発言に一定の理解を示す。その上で「ただ、現職の人の退職金がどうなるかわからない状況で、現時点で返すか返さないかはまったくの白紙。事態の推移をみて、慎重に考えるしかない」と指摘。また「ただ、自分たちも、20%の給料カットをしたこともあり、今まで決して何もやってこなかったわけではない」とも付け加えた。
別の元副知事は(59)は「橋下知事が自らの方針に基づいて発言していることなので、コメントは差し控えたい」と話した。
元幹部の男性(63)は「退職手当は正規に受け取っており、やましい金をもらったわけではない。後になって『財政状況が悪いから、金を返せ』と言われても…。われわれが現職の時もバブル時代の後始末をさせられたことがあった。橋下知事は早急に物事を進めているように思える。橋下知事の発言は感情として分かるが、行政のトップとしてはどうかと思う」と首をかしげた。
また、教職員OBらかも橋下知事への反発の声が出ている。
平成12年に府立高校を定年退職し、現場教職員らの相談に応じる「教師駆け込み寺・大阪」を主宰している下橋邦彦さん(68)は「知事の退職金の返還の話は非常に残念な提案。教員として30余年務めてきた人たちは、きっと投げ出されるような思いをするはずだ。退職金は後の生活を支える大切なものでもある。教員はつぶしのきかない職業で、退職後すぐに年金を受給できるわけでもない」。
府南部の公立小学校教頭は「過去にさかのぼって退職金を返納するようなことになれば、将来、退職金を受け取ることになる在職中の教員の士気低下を招きかねない」と懸念を話した。
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